栃木県 3月の外国人宿泊者数 コロナ拡大前より65%余増加

栃木県 3月の外国人宿泊者数 コロナ拡大前より65%余増加

観光庁のまとめによりますと、ことし3月、観光などで栃木県内のホテルや旅館に宿泊した外国人の数はのべ3万4570人となり、新型コロナの感染拡大前の2019年の同じ月と比べて、65.5%増えました。

全国の多くの都道府県は、コロナ禍で大きく落ち込んだ宿泊者数が回復の途上にある中、3月に増加にしていたのは、栃木県と東京、それに徳島県だけで、中でも栃木県の増加率は、突出しています。
これについて、外国人観光客の受け入れに取り組んでいる日光市・鬼怒川温泉のホテルの社長の波木恵美さんは、「春以降、アジアを中心に欧米からもすごい勢いで観光客が増え、びっくりしている。東京から近い場所に、自然が豊かでさまざまな体験ができ、温泉もある観光地があることが、世界に認められてきたのではないか」と話していました。
その上で、「これまではどちらかというと親日派の客が多かったが、今は、日本に興味があってこれから日本を好きになっていくような客が増えきていると感じている。そうした方々にもしっかりとサービスを提供できるように、私たちも努めていきたい」と話していました。

【G7会合前に日光市の観光業界では】
24日からG7=主要7か国の閣僚会合が開かれる日光市の観光業界は、この会合が、地元に外国人観光客をさらに呼び込むための起爆剤になってほしいと期待しています。
明治6年に開業した老舗の「日光金谷ホテル」は今、別館の改修工事を行っていて、来月、リニューアルオープンすることにしています。
このホテルは、これまで国内の旅行客を主なターゲットにしてきたということですが、今後は積極的に外国人も呼び込んでいきたいと、新しい部屋の内装は、高級感を出しながらも和の雰囲気を強調することなどを心がけたということです。
また、幅広い需要にこたえるため、1人1泊7万円以上するスイートルームも設けたということです。
ホテルは、今回の閣僚会合をきっかけに「日光」の名が世界に知れ渡り、今後、ますます多くの外国人観光客が地元を訪れることに期待しているということです。
「金谷ホテル」の奥間政宣統括総支配人は、「今後は50パーセント程度を目標に外国人の比率を上げたい。大臣会合を呼び水に、多くのインバウンドを受け入れていきたい」と、話していました。