栃木 日光 中禅寺湖で「地蔵流し」先祖の霊を供養 4年ぶり

お地蔵さまが描かれたお札を湖に流して先祖の霊などを供養する「地蔵流し」と呼ばれる行事が4年ぶりに18日、日光市の中禅寺湖で行われました。

「地蔵流し」はもともと中禅寺湖で命を落とした人などを供養しようと日光山中禅寺で大正時代に始まったとされていますが、いまでは先祖の霊を供養する人なども参加し、この時期の地元の恒例行事となっています。
18日は県の内外からおよそ250人が参加し、はじめに湖をのぞむ寺のお堂で法要が営まれました。
そのあと、参加者たちは遊覧船に乗り込み、お経が唱えられる中、お地蔵さまが描かれたお札をいっせいに湖に流していました。
「地蔵流し」は新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催となり、参加者の中には目を閉じたまま静かに手を合わせる人の姿も見られました。
埼玉県から参加した20代の女性は「お世話になった方の供養ができました。この美しい景色の中でお札を流すことができてよかったです」と話していました。
日光山中禅寺の僧りょ、雑賀匡円さんは「コロナ禍でなくなってしまった行事が復活して多くの皆さんに来ていただければうれしいです」と話していました。