渡良瀬遊水池のコウノトリ 4年連続で野外で繁殖確認か 小山

小山市の渡良瀬遊水地に生息している国の天然記念物のコウノトリが、ことしも産卵したとみられることが分かりました。
卵がふ化すれば、4年連続で野外での繁殖が確認されることになります。

小山市は、市内の渡良瀬遊水地にコウノトリが巣作りをするための人工の塔を設置していて、これまでにオスの「ひかる」とメスの「レイ」のペアなどが3年連続で産卵し、6羽のヒナが巣立っています。
市によりますと、「ひかる」と「レイ」は、ことし1月中旬ごろに交尾をしているような行動が確認され、先月には交代で巣にしゃがみ込む様子が見られたということです。
このため、市が専門機関に観察記録を提供して調査を依頼したところ、「今月3日に産卵したと推定される」という回答があったということです。
この場合、卵がかえるのは来月上旬になる見込みだということで、実際にふ化すれば、4年連続で野外での繁殖が確認されることになります。
市内の男性は、「コウノトリを観察していると、産卵、ヒナの誕生、そして巣立ちと、喜べる機会が多いので、今回もとてもうれしく思います」と話していました。
小山市自然共生課の長孝亮主事は「インターネットの動画サービスで人工の塔の様子を配信しているので、ぜひ見てもらいたい」と話していました。
小山市は、コウノトリを観察するときは巣には近づかず、遠くから行ってほしいと呼びかけています。