知的障害の原因となる「SENDA/BPAN」難病指定要望へ
子どもの知的障害などの原因となる「SENDA/BPAN」と呼ばれる病気について、自治医科大学のグループは難病の指定を求めてことし、専門医で作る研究班を通じて国への働きかけを強めていくことにしています。
「SENDA/BPAN」は遺伝子の異常によって、体の中のタンパク質を分解する「オートファジー」と呼ばれる仕組みがうまく働かなくなることで脳に鉄が蓄積し、子どもの知的障害などの原因となる病気です。
この病気の治療法などを研究している下野市の自治医科大学のグループは難病の指定を求めてことし、専門医で作る厚生労働省の研究班を通じ、国への働きかけを強めていくことにしています。
グループによりますと、この病気の患者は現在、子どもの間は医療費の一部が国から補助されますが、難病に指定されていないため成人すると、国からの補助が受けられなくなるということです。
患者は国内に100人から500人ほどいるとみられ、成人後に運動機能の障害が進行して寝たきりになる場合があります。
グループの代表で自治医科大学の村松一洋准教授は「成人してからも安心して治療が受けられるよう難病指定を求めていきたい。難病に指定されることで、この病気の認知度が高まることも期待したい」と話しています。