障害のある人の感じ方 見え方など疑似体験 那須塩原
知的障害や発達障害のある人たちが人と接するときの感じ方や物の見え方などを疑似体験する研修会が、那須塩原市で行われました。
この研修会は、那須塩原市が15日、障害者のサポートに携わる地域の民生委員を対象に行い、およそ20人が参加しました。
この中で、知的障害や発達障害のある人の家族などで作る団体のメンバーが講師を務め、障害がある人たちは自分の言葉で伝えることや相手の気持ちを想像すること、周りに合わせて行動することなどが苦手なケースが多いと説明しました。
続いて、2人一組になった参加者のうち1人が、イラストをことばだけで説明し、もう1人は相手のことばを頼りにイラストを描く作業を行いました。
参加者はイラストを正しく伝えるためのことば選びに苦労することで、障害者が感じているという、うまく伝えられないイライラやもどかしさを実感していました。
さらに、輪切りにしたペットボトルをゴーグルのように目にあてて、せまい飲み口から外を見る作業を行うことで、興味を引くものがあるとそのものだけに集中してしまい、周りに注意が届かなくなるという見え方を体験していました。
参加した70代の女性は「疑似体験ができてとても分かりやすかったです。実際にやってみて、伝えることの難しさを感じました」などと話していました。
研修会の講師を務めた団体「カラフルBOX」の本澤恵美子代表は「障害は100人いれば100とおりあることを知ってもらいたい。当事者は不安な気持ちをうまく伝えられずにいることを分かってもらえたらありがたい」と話していました。