一人親家庭の生活困窮 夏休みでNPO法人に相談急増 日光
新型コロナウイルスの影響が長期化し、物価の高騰も続く中、栃木県日光市で一人親家庭の支援を行っているNPO法人には、学校の夏休みが始まった先月下旬から生活の困窮を訴える相談の数が急速に増え、担当者が対応に追われています。
日光市のNPO法人「ぱんだのしっぽ」は、一人親家庭を対象にSNSのLINEなどを通じて生活の相談に応じていて、困窮する家庭には、食料品を無償で提供するなどの支援を行っています。
新規の相談件数は、ふだんは月に10件ほどですが、学校の夏休みが始まって給食がなくなった先月下旬から、「子どもに満足に食事を与えられない」などの相談が急速に増え、この1か月で40件以上にのぼっているということです。
このうち日光市内で小学生と中学生の娘を育てるシングルマザーは、先月、新型コロナに感染して半月ほど仕事に通えなくなったことで経済的に厳しくなり、NPO法人に支援を求めました。
24日、担当者が女性の自宅を訪れ、およそ2週間分のインスタント食品などを届けていました。
シングルマザーは「新型コロナの影響で仕事の量が減っていたところに感染が重なり、生活が苦しくなりました。こうした悩みは子どもに話せないので話を聞いてもらえるだけでも助かっています」と話していました。
NPO法人「ぱんだのしっぽ」の小川達也代表は「新型コロナの感染が拡大してから、経済的な悩みの相談が増えました。この傾向は夏休みが終わったあとも続くと思います」と話していました。