ギョーザ店に2年半ぶり外国人客 その後予約なく先行きに不安
宇都宮市のギョーザ店では今月、およそ2年半ぶりとなる外国人の団体の観光客が来店しましたが、その後の予約は入っていないということで、先行きに不安を感じています。
宇都宮市郊外のギョーザ店「さつき」は、外国人の団体観光客の誘致に力を入れていましたが、新型コロナウイルスの感染が拡大したおととし以降は、来店者が激減しました。
この店を含むグループ全体の売り上げは、もっとも悪いときには、コロナ前の半分ほどに落ち込みました。
このため、ことし6月に再開された外国人観光客の受け入れに向けて、イスラム教徒向けに豚肉などを使っていない「ハラル」ギョーザに加え、新たに欧米などで広がっている徹底した菜食主義者向けの「ビーガン」ギョーザを開発するなどして、来店者の増加に期待していました。
そして今月6日、およそ2年半ぶりとなる外国人の団体客が訪れ、ギョーザ作り体験と試食を楽しみました。
訪れたのはシンガポールから来た26人のツアー客で、店長の説明を受けたあと、1枚1枚、皮に具を包むなどして、みずから作ったギョーザをおいしそうに食べていました。
女性客の1人は、「入国などの手続きが大変でしたが、独特な文化をどうしても体験したいと思って日本に来ました。今後はもっと入国しやすくなればうれしいです」と話していました。
同行したシンガポールの旅行会社の担当者は、「日本は今のところ、団体のツアー客しか受け入れていないので、現地で自由行動ができず、外国人からすると旅行しづらくなっている」と話していました。
店には、このあとの外国人ツアー客の予約は入っていないということで、山下登貴雄店長は、「久しぶりの来店に感無量ですがまだ第7波の終息が見えず、不安が続いています。やるべきことをしながら前に進んでいきたい」と話していました。