雪崩事故で死亡した教員の父親 高校の新任教員に講話

5年前、那須町で登山の訓練中に高校生らが雪崩に巻き込まれ、生徒と教員合わせて8人が死亡した事故で、教員として生徒を引率していた息子を亡くした遺族の男性が高校の新任教員らに講話を行い、部活動などでの安全管理の徹底を呼びかけました。

平成29年3月、那須町の茶臼岳で、高校の山岳部の生徒らが登山の訓練中に雪崩に巻き込まれ、生徒7人と教員1人が死亡しました。
この事故で大田原高校の教員だった毛塚優甫さん(当時29)を亡くした父親の辰幸さんは、県教育委員会の依頼を受けて14日、県内の高校の新任教員らを対象にした講話を行い、宇都宮市の会場にはおよそ100人が集まりました。
この中で、辰幸さんは生徒を引率していて亡くなった息子の優甫さんについて「私の息子も皆さんと同じように新任教師で、希望していない山岳部の第3顧問を素人ながらやらざるを得ず、事故の起きた登山講習会に参加した」などと振り返りました。
そのうえで「雪崩事故は自然災害ではなく講習会の講師らによる人災だった。皆さんも生徒や仲間のことを考えていれば、ずさんな準備や思いつきの行動はできないはずだ」と話し、部活動などでの安全管理の徹底を呼びかけました。
講話を聞いたボート部の顧問の女性教員は「ボート部も変化する自然環境の中で競技を行う部活なので、生徒の命を預かっていることをしっかりと胸に刻み、安全確保に努めたい」と話していました。
講話を終えた毛塚辰幸さんは「雪崩事故がどういう事故であったか、どういう教訓が得られるかを知ってもらえたと思う。自分や周りの人のことを常に大切に考え、適切な判断ができる先生になってほしい」と話していました。