斎宮跡 別の宮殿探し発掘調査始まる

三重県明和町の国の史跡「斎宮跡」で、奈良時代、皇族の女性「斎王」が暮らしていた宮殿の近くにあると想定されているもう1つの宮殿を探すための発掘調査が始まりました。

現在の明和町にある「斎宮跡」は飛鳥時代から南北朝時代にかけて伊勢神宮に仕えた皇族の女性「斎王」が暮らした「斎宮」の跡地で、去年からことしにかけ、奈良時代の宮殿の中心施設となる「正殿」と「西脇殿」が見つかっています。
「正殿」などがある場所の西側には、これまでの調査で、建物の周りを取り囲むための塀の跡が見つかっていることから奈良時代の別の時期にもう1つ宮殿があったと想定されていて、正確な場所や規模を明らかにするための発掘調査がこのほど始まりました。
調査は3日から一般に公開されていて、発掘現場からは早速、須恵器や土師器の破片が見つかっていました。
斎宮歴史博物館の小原雄也主任は「発掘作業や出土した土器を近くで見てもらい、昔の斎王がいた宮殿の姿を現地で想像してもらいたい」と話していました。
調査は10月まで続けられる予定で、水曜日を除く平日に見学することができます。