松阪市の古墳から出土の「船形埴輪」 国宝に決定後の初展示へ

松阪市の古墳から出土した「船形埴輪」など3点が、国宝に指定されることが決まってから初めて、30日から地元で展示されることになり、29日に報道機関向けの内覧会が開かれました。

松阪市にある前方後円墳「宝塚1号墳」から出土した▼船形埴輪1点と、▼囲形埴輪3点、それに▼家形埴輪4点の合わせて8点は、ことし3月、文化庁の審議会で、新たに国宝に指定されることが答申されました。
もともとは、松阪市文化財センターの「はにわ館」で常設展示されていましたが、このうち、船形埴輪など3点は国宝の指定に伴う手続きや展示会などのため、ことし1月に東京に運ばれていたということで、27日におよそ4か月ぶりに戻ってきたということです。
30日から展示が再開される船形埴輪は、長さ1メートル40センチの大型の埴輪で、船の上に太刀やつえなどをかたどった飾りがあるのが特徴です。
当時の発掘調査に携わった松阪市文化財センターの福田哲也所長は「非常に大事なものを預かる文化財センターとして、心が引き締まる思いです。皆さんに見ていただくと同時に、大事な宝物を発信できるよう職員一同工夫をこらしたい」と話していました。
船形埴輪などは、30日午前9時から、松阪市文化財センターのはにわ館で一般公開が再開されます。