かつて漁師が作った漁具などの展示会 鳥羽市立海の博物館

鳥羽市の博物館でかつて漁師が木などで作った漁具や現代のプラスチック製の漁具などを紹介する展示会が開かれています。

鳥羽市立海の博物館で行われている企画展では、明治時代から現在までの漁具や漁業で使われる「疑似餌」など約150点が展示されています。
このうちマグロを釣るために木で作られた昭和30年代の疑似餌は、マグロの餌となるイカに似せるため、フグの皮をイカの足のように見せかけた装飾がほどこされています。
また、直径約1メートル50センチの木製の大きな「タモ」は、昭和30年代にコウナゴ漁で使われたもので、船に乗る漁師がコウナゴを一か所に寄せつけ、一気にすくいとるために使われたということです。
このほか、鳥羽市の離島、答志島などに流れ着いた網などの漁具の一部も展示されていて、博物館では海の環境について考えるきっかけにしてほしいとしています。
鳥羽市立海の博物館の縣拓也学芸員は「漁具の材質の変化を通じ、昔、自然の素材で漁具を手作りしていた漁師の工夫や苦労の歴史を知ってもらいたい」と話していました。
この展示は6月25日まで鳥羽市立海の博物館で開かれています。