三重県が「宿泊税」導入を検討

ホテルなどの宿泊客から徴収する「宿泊税」の導入が全国各地で相次ぐ中、三重県の一見知事は、26日の記者会見で、「観光振興のための費用を宿泊税でまかなうこともあるのではないか」と述べ、県として導入を検討する考えを示しました。

観光客の増加などを理由に、全国各地の自治体で「宿泊税」の導入が相次いでいて、都府県では東京都や大阪府、福岡県で導入されています。
こうした中、一見知事は26日の記者会見で、「観光を主たる産業に位置づけ取り組んで来たがコストもかかる。観光振興のための費用を宿泊税でまかなうこともあるのではないかと思う」と述べ、県として宿泊税の導入を検討する考えを明らかにしました。
県は5月以降、5回にわたって県や市町の担当者、それに観光事業者などを対象に、宿泊税の仕組みや目的などを専門家や有識者から学ぶセミナーを開く予定で、取り組みを通じて導入の検討をしたいとしています。
一見知事は「海外の人が観光に来た時に興味を持ってもらう、楽しめるものを作ることも、宿泊税を活用してできる。セミナーで関係者のみなさんの理解を得ていきたい」と話していました。

《志摩市と鳥羽市も導入検討》
また、志摩市も、宿泊税の導入に向けた検討を始めることを26日の会見で明らかにしました。
志摩市の橋爪政吉市長は「観光客にリピーターになってもらえるような施策を進めるために、宿泊税は大きな手法だ。事業者やマーケットが求めるものを議論しながら市民に説明していきたい」と話していました。
このほか、県内では、鳥羽市が早ければ再来年度の導入に向けて検討を進める考えを示しています。