三重大病院が毎日救急受け入れ当番に 救急搬送時間短縮へ

津市の三重大学付属病院は、救急搬送される患者の受け入れにかかる時間を短くすることで、救急医療体制を維持しようと、市内の病院で作る受け入れの当番体制に、毎日入る運用を始めました。

津市では、三重大学病院を含めた8つの病院が、平日の夜間や休日の当番を決めて、救急車で搬送され、手術や入院などが必要な患者の受け入れを行っています。
津市消防本部によりますと、おととし、救急搬送した重症以上の患者1400人余りのうち、救急隊が4つ以上の病院に受け入れの問い合わせをしたのは10.2%にのぼり、県内の消防で最も高い割合でした。
何か所も問い合わせをして搬送にかかる時間が長くなるのを防ごうと、三重大学病院ではこれまで週1回だった当番から、最終的な受け入れ先として毎日の当番に入る形に今月1日から運用を変更したということです。
当番になっているほかの2つの病院で受け入れができない場合、三重医大学病院が患者を受け入れるということで、地域の救急医療体制を維持するねらいがあります。
救命救急・総合集中治療センター長の鈴木圭教授は「大学病院だからこそできる医療を提供しながら、地域の要になるような医療支援をしていくことが、目標だ。地域の病院や行政と一緒につくることが大事だと考えている」と話しています。