高田本山専修寺で”東海地方最大級”のねはん図一般公開 津市

津市にある高田本山専修寺で、東海地方で最も大きいとされる釈迦の臨終の様子を描いたねはん図が、一般に公開されています。

一般公開は、津市にある高田本山専修寺の国宝に指定されている如来堂で、毎年、釈迦の命日とされる旧暦2月15日の前後に行われています。
ねはん図は、高さ5.5メートル、幅4メートルで、畳約20畳分の大きさがあり、寺によりますと、東海地方では最大級だということです。
図の中央には、横たわる釈迦が描かれ、その周りには弟子や動物が集まり、釈迦の死を嘆き悲しむ様子が描かれています。
中には牛や虎など「えと」の動物のほか、「きりん」や「ばく」などの空想上の生き物、それに、ねはん図では珍しい魚や水鳥も描かれています。
寺によりますと、作者は不明だということですが、一部は、日本画の一派、円山派の絵師によって、江戸時代後期に描かれたとみられるということです。
高田本山専修寺の千賀光真さんは「釈迦の遺徳をしのぶとともに、ねはん図に生き生きと描かれた動物たちにも注目してもらいたい」と話していました。
ねはん図は、20日まで午前6時から午後3時半の間見ることができ、期間中は僧侶による解説も行われます。