鳥羽水族館の創設者 中村幸昭さん死去

年間約100万人が訪れる三重県鳥羽市の鳥羽水族館の創設者で、地元の商工会議所の会頭も務めるなどして、地域経済の発展に貢献した中村幸昭さんが、12日亡くなりました。
96歳でした。

中村幸昭さんは、鳥羽市出身で、昭和30年に鳥羽水族館を創設し、社長を務めるなどして、年間約100万人が訪れる観光名所に育て上げました。
また、ジュゴンなどの貴重な水生生物の飼育にも力を入れ、昭和51年に水族館では世界で初めて人工飼育下でスナメリの妊娠と出産に成功しました。
昭和63年からは、6期19年にわたって鳥羽商工会議所の会頭を務め、平成6年には観光産業の振興の功績が評価され、藍綬褒章を受章しました。
鳥羽水族館によりますと、中村さんは12日、伊勢市内の高齢者施設で亡くなったということです。
鳥羽水族館の若井嘉人社長は「抜群の広報力により、水族館の知名度を飛躍的に向上させるなど、その多大なる功績に敬服します。中村さんの口癖である『夢とロマン』を忘れず、これからも水族館を盛り上げていきたい」とコメントしています。