大正時代の大麻草の種まき機 高校生が三重大と共同で復元

三重県内では神事などで繊維として使うため、大麻草の栽培が行われていますが、津市の高校生らが三重大学と共同で大正時代に作られた大麻草の種まき機の復元に成功しました。

復元されたのは縦およそ25センチ、横およそ100センチの長方形の箱に車輪がついた大正時代の木製の種まき機です。
箱の中に大麻草の種を入れて車輪を回転させることで、土の上に種をまくことができるということです。
大麻草は国内での生産が減少し、専用の種まき機は現在は作られておらず、設計図も残されていないということで、今回、津市の久居農林高校の生徒と三重大学が共同で、大正時代の機械をもとに復元に取り組みました。
復元に取り組んだ久居農林高校3年の大澤兆成さんは、「機械の精密さを重要視して制作しました。性能は使ってみないと分からないので、今後に期待しています」と話していました。
三重大学大学院地域イノベーション学研究科の諏訪部圭太教授は「昔の機械があるだけという中で本当にできるのかと心配もあったので、できあがった時は感動した。国内での神事用の大麻栽培の普及につながることに期待している」と話していました。
三重大学などは、ことしの春からの栽培で実際に種まき機を使って性能を確かめることにしています。