熊野古道世界遺産登録20年 尾鷲市の高校生が保存など提言

熊野古道が世界遺産に登録されてからことしで20年となるのに合わせ、三重県尾鷲市の高校生が、古道の保存や活用法を考えた案を発表しました。

尾鷲高校の普通科では、2年生が地域の課題を調べ、解決策を考える授業を行っていて、今年度は、このうちの一部の生徒たちが、ことし世界遺産登録から20年を迎える熊野古道の保存や活用をテーマに、フィールドワークなどの調査を行ってきました。
13日は、授業の成果を発表する会が開かれ、市長や行政担当者などが見守るなか、担当した生徒たちは、熊野古道に関する語り部や保存会のメンバーが減っていることを指摘しました。
そして、小中高生が古道の清掃活動に携わる機会を設けることで、保全に関わる人の輪を広げることや、熊野古道の歴史を伝えるイベントを行うことなど提案していました。
また、市の担当者から「調べているなかで感じた熊野古道の魅力は何ですか」と質問されると、生徒たちは「運動をしながら自然に触れられることです」などと答えていました。
発表した女子生徒は「熊野古道の歴史を学ぶいい機会になりました。古道を歩くことで尾鷲や隣の紀北町のことを知ってほしいです」と話していました。
市では、生徒たちの提案を今後の取り組みの参考にしたいということです。