小澤征爾さん追悼 津で新日本フィルが「G線上のアリア」演奏

指揮者の小澤征爾さんが亡くなったことを受け小澤さんらが設立した「新日本フィルハーモニー交響楽団」は、10日、津市で開いた演奏会で追悼の演目としてバッハの「G線上のアリア」を特別に演奏しました。

「新日本フィルハーモニー交響楽団」は、昭和47年に小澤征爾さんらが設立した日本を代表するオーケストラで、10日に津市で演奏会を開きました。
演奏会の冒頭では、小澤さんの訃報を受けた追悼の演目として、小澤さん自身も追悼の曲や別れの曲として演奏していたというバッハの「G線上のアリア」を特別に演奏しました。
そして演奏が終わるとそのまま、1分間黙とうをささげました。
会場にはおよそ1800人が訪れ、バイオリンやチェロなどさまざまな楽器が奏でる美しいハーモニーに聞き入りながら小澤さんの死を悼んでいました。
訪れた60代の女性は「本当に立派な方で、もっと活躍する姿を見たかったです。これからも小澤さんの成果や偉業を引き継いでいってほしい」と話していました。
「新日本フィルハーモニー交響楽団」のコンサートマスターの西江辰郎さんは「小澤さんに影響を受けて音楽家を目指した人は多い。音楽にかける小澤さんの情熱や音に込められたメッセージはわれわれが演奏を通して受け継いでいる。今後の舞台でそれを伝えていくことで恩返しをしたい」と話していました。