三重大学大学院 全国唯一”忍者・忍術学”の研究で博士号授与

全国で唯一、忍者についての知識を学ぶ専門科目を設けている三重大学の大学院で、忍者・忍術学を研究テーマにした博士号が初めて授与されました。

三重大学の大学院で忍者・忍術学を研究テーマにした博士号が初めて授与されたのは、三重県伊賀市に住む三橋源一さん(49)です。
20日は、三重大学のキャンパスで学位授与式が行われ、地域イノベーション学科の諏訪部圭太研究科長から学位記が手渡されました。
防災コンサルタントなどとして働く三橋さんは、2018年に三重大学の大学院に全国で初めて設置された忍者・忍術学の修士課程の1期生として入学し、修士号を取得したあと、博士課程に進みました。
博士課程では、県内の庄屋に残る古文書などを分析し、江戸時代末期の安政伊賀地震の際に忍者の子孫が、被害の状況を素早く把握して津藩の藩主に報告し、迅速な被災者の支援に貢献したことなどを、みずからの研究で明らかにしたということです。
三橋さんはこうした研究成果が評価され、忍術・忍者学の研究で、三重大学では初めての博士号を取得しました。
三橋さんは「忍者の文化は地域の人たちが守ってきたものなので、きちんと後世に伝えていきたい」と話していました。