虐待行為3件確認の障害者施設 県が特別監査始める

職員による入所者への虐待行為がおととし以降、3件確認されている三重県の外郭団体が運営する津市の障害者施設で、県はほかにも虐待行為がないかなどを調べるため、施設に対する特別監査を19日から始めました。

三重県の外郭団体が運営する津市の障害者施設「いなば園」では、ことし8月、職員2人による入所者への暴行や、11月には別の職員が誘導に従わない入所者の中学生の首に手をかけて押さえるなど、おととし以降、3件の虐待行為が確認されています。
これを受けて三重県はほかにも虐待行為がないかなどを調べるため、19日午前9時すぎから県の子ども・福祉部の職員6人が施設に入り、特別監査を始めました。
特別監査は2か月ほどかけて行う予定で、施設の職員など150人余りを対象に、1人ずつ聞き取り調査などを行い、ほかの虐待行為の有無や、これまでの虐待行為の原因、それに施設が県に提出した改善計画の取り組み状況などについて確認するということです。
県福祉監査課の奥村勝己専門監は「虐待には至らなくても、不適切な支援がなかったかどうかなどについてしっかりと監査を行う。この監査の結果を見て、行政指導などの所要の措置について判断していく」と話していました。