全国初 救急車到着までに近くの事業所の人が応急手当 津市

津市では、救急車が現場に到着するまでの間に、近くにある事業所の人たちに、応急手当を行ってもらう仕組みを、全国で初めて導入することになりました。

これは、25日開かれた会見で津市の前葉泰幸市長が明らかにしたものです。
津市によりますと、市内での去年の救急車の出動件数は1万7589件と過去最多で、現場への平均の到着時間も約10分と、ここ数年遅くなる傾向にあり、熱中症などが多発する夏の時期は救急車がひっ迫するケースもあるということです。
こうした中、津市は、救急要請があった現場近くの事業所の人たちに、救急車が到着するまでの間、応急手当を行ってもらう仕組みを、11月から全国で初めて導入することになりました。
具体的には、津市消防本部から出された出動指令を受け、登録した事業所の担当者が、AEDなどで救命作業を行ったり、大規模災害発生時の避難誘導などをしたりするということです。
事業所は、救急や火災などに関する講習や訓練を一定期間受けたあと、現場で活動できるということです。
市によりますと、11月、津中央郵便局の14人が登録する予定で、令和8年度までには100人程度に増やしたい考えです。
津市の前葉市長は「人の命を助けるという社会貢献につながるので、ぜひ登録し、活躍してほしい」と話していました。