「PFAS」 桑名市の送水場で国の値の3.4倍検出

有機フッ素化合物のPFASのうち有害性が指摘されている2つの物質について、三重県桑名市の送水場で国の値の3.4倍にあたる濃度が検出されたことがわかりました。

有機フッ素化合物のPFASは、1万種類以上が存在するとされ、その中の「PFOS」と「PFOA」という2つの物質は発がん性や子どもの成長への影響などが報告されています。
国は1リットルあたりの濃度を50ナノグラムとする暫定目標値を設定し、令和2年度から水質検査の実施に努めるとする項目に追加しました。
日本水道協会が公表した令和3年度に行われた水道水の水質検査の結果によりますと、PFASの2つの物質について、桑名市の「多度中部送水場」で3.4倍にあたる170ナノグラムが検出されたということです。
桑名市は前回、令和2年度の調査に続き、値を超えました。
桑名市によりますと、「多度中部送水場」は市内の多度町柚井地区などに水道水を供給していましたが、値を超えたため去年10月に供給を停止し、現在はほかの配水池から水道水を供給しているということです。
これまでに健康被害の報告は寄せられていないということで桑名市水道課では「値を超えた理由は分からない。現在供給している水道水は安全だ」と話しています。