登山用地図アプリ会社と三重県警などが協定 遭難救助に活用

秋の登山シーズンを前に三重県警察本部などは、登山用の地図アプリを運営する企業と協定を結び、利用者が遭難した場合、位置情報を共有するなどして速やかな救助につなげたい考えです。

協定を結んだのは、県警察本部と県、それにスマートフォン向けの登山用の地図アプリ「YAMAP」を運営する企業です。
このアプリは、山の地図を事前にダウンロードしておくと、登山中に携帯電話が圏外でもGPSを使って自分の位置を地図上で確認できるのが特徴で、多くの登山者に利用されています。
協定によって、アプリ上で登録する、緊急時の連絡先や登山ルートなどを記した登山届の情報、それに遭難した登山者の位置情報が警察に共有されることになり、警察では、遭難の際、速やかな救助につながることが期待されるとしています。
警察によりますと、去年県内で山岳遭難した人は86人で、このうちおよそ8割の70人は登山届を提出していなかったということです。
協定によって、アプリで登山届を提出すれば登山口のポストに紙の登山届を投かんする必要がなくなり、手続きが簡素化されるということです。
同様の協定は、すでに岐阜県など全国16府県で結ばれていて、三重県は17番目となります。