鈴鹿川で専門家らが特定外来生物オオバナミズキンバイの調査

生態系への悪影響が懸念され、環境省が特定外来生物に指定している植物、オオバナミズキンバイについて、専門家らが27日に鈴鹿市などを流れる鈴鹿川でどの程度繁殖が広がっているかを調べる現地調査を行いました。

南米原産の水草で黄色い花を咲かせるオオバナミズキンバイは繁殖力が強く、在来の水草の生育を妨げることなどから、環境省が特定外来生物に指定しています。
県内ではおととし、鈴鹿市などを流れる鈴鹿川で繁殖していることが国の調査で分かり、27日は博物館の学芸員などの専門家や地元の高校の教諭など12人がどの程度繁殖が広がっているかを調べる現地調査を行いました。
一行は鈴鹿市内の流域を歩いて繁殖状況を調べた結果、流域の複数か所で繁殖していて、最も広く繁殖している場所では幅約20メートル、長さ約100メートルの大群落となっていることが確認されたということです。
オオバナミズキンバイは水中だけでなく、陸上でも繁殖するということで、農地に入り込むと農業用の機械に絡みつくため、機械が使えなくなるおそれがあるということです。
調査にあたった滋賀県立琵琶湖博物館の中井克樹特別研究員は「想像以上に繁殖が広がっていて驚いた。農業用水を通じて農地に入るおそれがあるため、地域全体で対策にあたることが必要だ」と話していました。