対人関係の苦手な高校生の就職を支援 三重県教育委員会

三重県教育委員会は対人関係が苦手な高校生の就職を支援するため、県立高校やハローワークなどと連携する会議を新たに設け、情報を共有したり、専門家による進路相談を行ったりして、生徒の就職につなげることにしています。

県教育委員会によりますと、障害などさまざまな理由で対人関係に悩みを抱え、支援を必要とする生徒は増えていてことし5月1日時点で997人に上っています。
これまで県立高校ではこうした生徒の就職支援は各校で個別に行っていて、県教育委員会では対応が十分とは言えない状況にあったとしています。
このため、県教育委員会では県立高校とハローワークなどの就労支援機関、それに経済団体などと連携して、新たな会議を設け、就職支援を充実させることにしています。
会議は北勢地域や中勢地域など県内5つの地域ごとに設け、進路指導の現状や関係機関の支援内容などについて情報を共有します。
このほか、キャリアカウンセリングの専門家が県立高校を訪問して生徒の進路相談をしたり、企業での実習を行ったりして、生徒1人1人の対人関係のスキルを向上させるなどして、高校卒業後、スムーズに就労できるよう支援することにしています。
県教育委員会は、「これまでは学校ごとの支援で専門的な知見がなかったので、この会議を通して、支援体制を充実させ、生徒が希望する進路に進めるようにしたい」と話していました。
会議は7月下旬以降、各地域で開かれるということです。