洋服デザイナーが素材廃棄ほとんどないブランド立ち上げ 伊賀

アパレル業界での大量消費・大量廃棄が問題となる中、三重県伊賀市の洋服デザイナーが、長年使い続けられ、素材の廃棄がほとんどない服のブランドを立ち上げ、人気を集めています。

新たなブランドを立ち上げたのは、伊賀市島ヶ原の洋服デザイナー、岩名江里子さんです。
大手アパレル企業で洋服の型を作る「パタンナー」として活躍してきた岩名さんは、退職後、大量に消費される洋服づくりを改めようと、ことし3月、ブランドを立ち上げました。
洋服は「シャトル織機」と呼ばれる昔ながらの機械で織られた、会津木綿や遠州木綿などの生地を加工して作ったもので、着て洗うを繰り返すことで体になじみ、長年使い続けられます。
また、端切れは小物入れや人形にするなどして、素材の廃棄をしないよう工夫されています。
このほかボタンは、環境に配慮してプラスチックではなく、伊賀産の鹿の角で作られた手作りのものを使っていて、流行りすたりのないデザインを心掛けているということです。
岩名さんは「長く愛用できて共に育てるということをキーワードに服作りをしています。いつか地域の人とも一緒に服づくりをしたいです」と話していました。
岩名さんの洋服は、SNSで受注生産していて、次回の予約は8月を予定しているということです。