「上げ馬神事」 多度大社が見解を発表 桑名市

5月、桑名市の多度大社で行われた、馬に乗って急な坂道を駆け上がる伝統行事「上げ馬神事」に対して、SNS上では、動物虐待にあたるのではという批判の声が多くあがっています。
これを受けて神社では「動物の愛護などに関する法規を遵守し、歴史的及び文化的価値が損なわれないように努める」などとする見解を発表しました。

「上げ馬神事」は、680年以上前の南北朝時代から行われているとされる伝統の神事で、若者が馬に乗って坂を駆け上がり、頂上の壁を乗り越えた回数で、農作物の作柄などを占うもので、5月4日と5日、4年ぶりに行われました。
この中で、馬1頭が脚を骨折し、安楽死となる事態が起きたことなどから、SNS上では、動物虐待ではないかという批判の声が上がり、いわゆる「炎上」状態となっています。
こうした中、多度大社は、今年度の神事に関する見解をホームページ上に、18日公開しました。
この中で、安楽死となった馬については、馬場で転倒して負傷し、獣医師の診察をうけたあと、馬主などが協議した上で、適切な処置がとられたと説明しています。
また今回寄せられた意見について、神事に参加する地区の代表者たちの集まりや、県と桑名市なども含めた「事故防止対策協議会」で共有し、検討や協議するとしたうえで「動物の愛護や管理に関する関係法規を遵守し、歴史的及び文化的価値が損なわれないよう努めて参ります」としています。