海女たちが体の不自由な人への接客学ぶ 鳥羽市

障害者や高齢者にも安心して旅行を楽しんでもらおうと鳥羽市の海女文化を紹介する施設で働く海女が体の不自由な人への接客を学ぶ研修会が25日開かれました。

海女小屋の雰囲気を体験できる鳥羽市の施設で開かれた研修会には、施設で働く海女など10人が参加しました。
講師を務めたバリアフリーの観光を推進するNPO法人の担当者は、人によって必要とする支援が異なると説明しました。
そのうえで、担当者は例えば、視覚障害者に対しては皿を置いた場所を時計の文字盤になぞらえて何時の方向などと、ことばで説明したり、サザエの貝殻を触ってもらうなど触覚に訴えるおもてなしを工夫したりすることなどを提案していました。
このあと、施設が所有する車いす対応の送迎バスやバリアフリー対応のトイレを車いすの人がどう使うかをNPO法人の職員が実演し、海女たちがその様子を見学しながら、どのような支援ができるのかを考えていました。
参加した76歳の海女は「どう話しかけて対応するかよく考えて、訪れた人に喜んでもらえるおもてなしをしたい」と話していました。
この施設によりますと、3月と4月の利用者数はコロナ禍前と同じ水準まで回復していて、障害者の予約も徐々に入ってきているということです。