松阪市 感染心配せず高齢者が店舗貸切で買い物楽しむ
新型コロナウイルスへの感染を懸念して、外出先での買い物を控えている高齢者施設の利用者に、気兼ねせずに買い物をしてもらおうと、三重県松阪市の衣料品店が店舗を1時間だけ施設のために貸し切る取り組みを行いました。
この取り組みは、衣料品や雑貨の販売店「わたせい」が行ったもので、29日は市内の高齢者施設の利用者や家族など24人が松阪市内の店舗を1時間貸し切りました。
訪れた高齢者は、売り場をゆっくりと歩き回って商品を手に取ったり、ズボンや上着を身につけてみたりしたうえで購入していました。
施設の利用者は、3年前に新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、外出をほとんどせず、欲しいものがあれば家族や施設の職員に頼んでいたということで、ほかに客がいない店内で、のびのびと買い物を楽しんでいました。
靴下やエプロンを買った91歳の女性は「いくつになっても着るものは自分で選びたいから、楽しかったです」と話していました。
企画した「わたせい」の曽我江里子社長は「以前から、高齢者の買い物支援をしたいと思っていたので実現できてよかったです。手応えを感じたので、ほかの店舗でも広げていきたい」と話していました。