南砺市 利賀ダム周辺で水源減少問題 代替水源確保し作業再開

ダムの建設工事が進められている南砺市利賀村で水道の水源として利用されている沢水が減少した問題で、国土交通省は周辺の沢水を応急的に供給し住民の理解も得たとして、1か月余り中断していたトンネルの掘削作業を再開しました。

ことし5月、南砺市利賀村の庄川沿いで水道の水源として利用されている沢水が減少して、住宅や民宿など8軒で水が出なくなるなどの影響が出ました。
この地区の周辺では「利賀ダム」の建設に向けたトンネルの掘削作業が進められていて、国土交通省はこの作業が沢水の減少に影響した可能性を否定できないとする調査結果を発表していました。
国土交通省によりますと、地区には当初、給水車で水を供給していましたが、周辺の沢水の水質検査を行い、生活用水として利用できることがわかったことから、6月下旬からポンプを使って応急的に水を供給しているということです。
いまのところ十分な量は確保できているものの今後の工事で量が減る可能性も否定できないとして、周辺の地下水を利用できないか調査する方針です。
国土交通省利賀ダム工事事務所は、こうした方針を2日、住民に説明して理解を得たということで、5月下旬から中断していた掘削作業を再開させたということです。
国土交通省利賀ダム工事事務所は「不安な思いをさせてしまい申し訳ない。引き続き住民に安心してもらえるかたちで作業を進めていきたい」としています。