富山 江戸時代の地震被害記した「地水見聞録」を公開

能登半島地震をきっかけに震災について理解を深めてもらおうと、江戸時代に県内で起きた地震で液状化などの被害があったことを記録した古文書の原本が、28日から県立図書館で公開されています。

公開されているのは、江戸時代に書かれた「地水見聞録」という古文書の一部で、1858年に起きた「飛越地震」の被害について記録されています。
「地水見聞録」の中では、建物が倒壊したほか地面から水が噴き上がり、逃げ惑う人たちの絵が描かれていて、当時も液状化の被害があったことがうかがえます。
また、現代語に訳された文章も添えられていて、「この地震のことを孫・ひ孫にまでも知らせ後の災害時の心得としてほしい」などと書かれています。
展示を企画した県立図書館の温井佳子司書は「能登半島地震で怖い思いをした人も多いと思う。過去の地震の記録も見てもらい災害への備えを考えるきっかけにしてほしい」と話していました。
この古文書は30日まで原本が公開されています。
また、7月7日までは、複数のページのコピーが展示されているほか、地震に関する本およそ300冊が受付のそばに並べられていて、すでに100冊ほどが貸し出されているということです。