南砺市の水源の沢水減少 国交省 ダム工事の影響否定できず

南砺市の山あいの地区で、水道の水源として利用している沢水の量が減少した問題で、国土交通省は、近くで行われているダム建設に関連するトンネル工事が影響した可能性を否定できないとする見解を示しました。

この問題は5月、南砺市利賀村の北原地区にある民宿などで水道の水が出なくなり、水源になっている沢水の量が減少していることがわかったものです。
地区の周辺では、「利賀ダム」の建設工事が進められていたことから国土交通省が原因を調べてきましたが、その結果、沢水が減少した時期に、工事車両を通すために掘削していたトンネルから水が湧いたことや、沢水とトンネルの湧き水の水質が似ていることがわかったということです。
このため国土交通省は14日、工事が沢水の減少に影響した可能性を否定できないとする調査結果を公表しました。
国土交通省では現在、水道の設備に給水車で水を補給していて今後、代替となる水源の確保を検討するとしています。
国土交通省利賀ダム工事事務所は「沢水の量が元に戻ることは難しいと考えられ、代替の水源を確保するため地下水の調査を進めていきます」とコメントしています。