富山市の社会保険労務士が「雇用調整助成金」不正受給に関与

富山労働局は、富山市の事務所に勤務していた社会保険労務士が、新型コロナの影響を受けた事業者への助成金550万円余りの不正受給に関わっていたと発表しました。

不正受給に関わっていたのは、おととし3月まで富山市の社会保険労務士法人「かがやき富山」に勤務していた堀田潤社会保険労務士です。
富山労働局によりますと、新型コロナの影響を受けた事業者に従業員の休業手当を助成する「雇用調整助成金」について、この社会保険労務士は、県内の事業者1社の申請を代行する際に、休業日数を実態より多く見せかけた虚偽の申請書類を作って国に申請し、554万円余りを不正に受給させたということです。
ことし3月の労働局の調査で、この社会保険労務士は不正受給に関わったことを認めていて、事業者は全額、国に返還したということです。
この社会保険労務士は、別の事業所の申請手続きでも「雇用調整助成金」890万円余りを不正に受給させていたと、労働局がおととし5月に発表しています。
富山労働局は、刑事告発するかどうか検討中だとしています。
富山労働局によりますと、これまでに「雇用調整助成金」を不正に受給した県内の事業者は22で、総額は5億円余りに上るということです。