東日本大震災で宮城県警を指揮 当時の警察本部長が講演

13年前の東日本大震災で、宮城県警を指揮した当時の警察本部長が富山県警察本部で講演を行い、大災害を想定して情報収集の能力などを向上させる必要性を訴えました。

この講演会は、能登半島地震を受けて22日開かれたもので、東日本大震災の際、宮城県警の本部長を務めていた竹内直人さんが県内の警察官約80人に当時の体験や教訓などを語りました。
竹内さんは、大震災の発災直後には、真偽不明な通報が次々と寄せられ事実関係が確認できないまま自治体や報道機関に漏れ伝わり誤った情報が広まったとして、情報の収集や管理能力を高めておく必要があると訴えました。
また、避難誘導にあたった警察官など宮城県警の職員14人が津波に巻き込まれるなどして殉職したことに触れ、あらかじめ撤収時間を設定した避難誘導のあり方などを平時から検討すべきだと訴えました。
そのうえで、今回の能登半島地震から教訓を得るために富山県警の対応を記録に残し、浮かび上がった課題について話し合うことや語り継いでいくことが大切だと指摘していました。