津波の専門家が講演 “富山湾を考慮した防災対策を”

能登半島地震などを踏まえて今後の防災に向けて考えるシンポジウムが富山市で行われ、津波のメカニズムに詳しい東北大学の今村教授が講演し、富山湾を考慮した防災対策の必要性を訴えました。

このシンポジウムは県内に影響を与えた能登半島地震での津波などの自然災害を踏まえ、今後の防災に役立てようと富山県立大学が開催したもので富山市にある県の防災危機管理センターには自治体や企業の防災担当者、それに県立大学の学生など約150人が集まりました。
このなかで津波のメカニズムに詳しい東北大学災害科学国際研究所の今村文彦教授が講演し能登半島地震が発生したときに津波の第一波が地震の発生からわずか3分後に県内の沿岸に到達したことについて触れ、「富山湾の海底は急激に深くなる地形に加え、河川から流れ込んだ土砂が堆積していることから海底地滑りが発生し、局地的に津波が押し寄せた可能性が高い」と報告しました。
そのうえで特徴的な富山湾の海底を考慮した津波ハザードマップを県内の自治体ごとに制作することや津波の影響範囲や到達時間などをあらかじめ把握しておくことが必要だと訴えました。