黒部峡谷鉄道 19日から一部区間で営業再開 宇奈月駅で式典

北アルプスを流れる黒部川上流を縫うように走る「黒部峡谷鉄道」が、19日から一部の区間で営業を再開させ、始発駅のある富山県黒部市の宇奈月駅では、式典が開かれました。

「トロッコ電車」の愛称で知られる「黒部峡谷鉄道」は、冬の間は雪に閉ざされ営業を休止していますが、19日からは全長約20キロのうち始発駅の宇奈月駅から途中駅の笹平駅までの約7キロの区間で今シーズンの営業を始めます。
宇奈月駅のホームでは、営業再開を祝う式典が開かれ運転士が「安全運転に努めます」と決意表明したあと関係者らがテープカットをしました。
そして、発車の合図とともに、多くの観光客を乗せた「トロッコ電車」が、ゆっくりと出発していきました。
和歌山県から訪れた50代の女性は、「北アルプスなど大自然の美しさを見ることができて来てよかったです」と話していました。
「黒部峡谷鉄道」では能登半島地震の影響で上流の鉄橋が落石のため大きく損傷したため全線開通は10月ごろになる見込みで、谷本悟チーフマネージャーは、「ことしはこれまでで最も遅い全線開通となりますが、北陸新幹線延伸などのメリットを生かして誘客につなげたい」と話しています。