昨年度 障害者への虐待25件認定

昨年度、県内で寄せられた障害者への虐待に関する相談や通報は91件にのぼり、このうち25件について実際に虐待があったと認定されました。

厚生労働省は障害者虐待防止法に基づいて毎年、虐待の調査を実施していて、県がとりまとめた昨年度・令和4年度分の結果が公表されました。
それによりますと、障害者への虐待に関する相談や通報は91件にのぼり、調査の結果、このうち25件について実際に虐待があったと認定されました。
虐待の内容をみると、「身体的虐待」が16件、「経済的虐待」が8件、暴言を吐くなどの「心理的虐待」と、放置など「ネグレクト」がそれぞれ4件などとなっています。
また、誰が虐待を行ったかをみると、重複を含めて、家族などの養護者が25件、障害者施設の従事者などが4件、障害者を雇用している事業所の使用者が5件でした。
一方、県などの窓口に相談や通報をしたのは、福祉サービスの利用計画を作成する「相談支援専門員」や福祉施設の従業員などが28件と最も多く、次いで本人からが19件、警察からが13件、労働局からが12件でした。
県障害福祉課は「本人が虐待されていると分かっていなかったり、相談したくてもできなかったりするケースもある。虐待の現場やふだんと異なるようすを見た場合は障害のある人を守るため通報してほしい」と話しています。