地震被害で”墓じまい”の申し出相次ぐ 氷見市

能登半島地震の影響で、氷見市内にある墓地では墓石が倒れる被害が相次ぎました。
修復には多額の費用がかかることなどから、墓地を管理する市には、この機会に墓じまいをしたいという申し出が数多く寄せられています。

今回の地震で、県内では氷見市や高岡市など揺れが大きかった地域を中心に、墓石や灯籠が倒れて損傷する被害が相次ぎました。
このうち、氷見市朝日丘の国道沿いにある市営の「村上墓地」では、454区画のうち半数以上で被害が確認されました。
地震の発生から2か月あまりがたった今も、むき出しになった骨壷を雨風から守るために、ブルーシートで覆ったり、余震で墓石が倒れないようロープで補強したりしている様子が見られます。
こうしたなか、墓地を管理する市には、この機会に墓じまいをしたいという申し出が相次いでいて、市内にある合葬施設に遺骨を移したいという申請が、2月末までに20件あったということです。
背景には、修復に多額の費用がかかることや、液状化で墓地の地面が割れて復旧のめどがたっていないなどがあるということです。
墓に被害が出たという氷見市に住む70代の男性は「まさか墓石が倒れるとは思っていませんでした。修繕するための費用が一番心配で、業者に依頼していますが、注文が多いようでかなり時間がかかりそうです」と話していました。