一時避難所となった氷見市の高校で卒業式

能登半島地震の直後、地域の避難所となり、生徒たちも支援に当たった富山県氷見市の県立氷見高校で卒業式が行われひと回り大きく成長した若者たちが学びやをあとにしました。

県立氷見高校で行われた卒業式には卒業生234人と教師、それに保護者たちが参加しました。
はじめに生徒全員の名前が読み上げられ代表の生徒が、藤田俊英校長から卒業証書を受け取りました。
能登半島地震で震度5強の揺れを観測した氷見市では住宅約4000棟に被害が出たほか、ほとんどの地域が断水し氷見高校にも一時、2000人が避難しました。
生徒たちはみずからも被災する中、毛布や非常食を配るなど被災者の支援に当たりました。
1日の卒業式で藤田校長は「生徒が中心となって避難者を支える姿をみて誇りに思いました。卒業後も誇れる文化を大切にしてください」とメッセージを送りました。
これを受けて卒業生代表の午房愛彩さんは「地震を経験して地域の温かさを感じました。大学で地域政策について学び、将来、氷見市に貢献したいです」と述べました。
式典が終わるとひと回り大きく成長した若者たちは、教師や在校生たちの拍手を受けながら学びやをあとにしました。
卒業生の男子生徒は「往復3時間かけて銭湯に行くなどしたため受験勉強に影響はありました。苦しいときを乗り越えた経験を今後の人生に生かしたいです」と話していました。