「ホテル立山」の運営事業 星野リゾートに譲渡へ

北アルプスの山岳観光ルート、「立山黒部アルペンルート」の観光客を半世紀以上にわたって受け入れてきた「ホテル立山」の運営事業が全国に宿泊施設を展開する「星野リゾート」に譲渡されることになりました。

昭和47年に開業した「ホテル立山」は、立山連峰の山岳観光の拠点となる標高2450メートルの室堂平のターミナルに併設され、国内外の宿泊客が雄大な北アルプスの展望を楽しんできました。
「アルペンルート」の営業期間にあわせて、ホテルは毎年4月から11月までの8か月間だけ営業されていて、去年は約2万5000人の宿泊客が利用しました。
「立山黒部アルペンルート」の運営会社「立山黒部貫光」とホテルを保有する「立山貫光ターミナル」は、老朽化した施設の改修が課題となるなか、ケーブルカーやバスなどの運輸事業に経営を集中するため、ホテルの運営事業を「星野リゾート」に譲渡することになりました。
譲渡時期は、まだ決まっていませんが、将来的には「星野リゾート」が新たなホテルを運営し、室堂ターミナルに関わる事業は引き続き「立山黒部貫光」など2社が運営していくことで、3社が連携して「立山黒部アルペンルート」の魅力を向上させていくということです。
「立山黒部貫光」は、「コロナ禍でアルペンルートの経営が2年連続で赤字となり、譲渡を検討するきっかけの1つとなった。今後、具体的な譲渡と連携の内容について協議を進めていきたい」とコメントしています。