射水の観光施設 水道復旧で1店舗再開 台湾の観光客訪れる

能登半島地震で液状化の被害を受けた射水市の観光施設で水道が復旧したため、31日から飲食店1店が営業を再開し、台湾から訪れた観光客たちに特産のベニズワイガニがふるまわれました。

射水市の海沿いにある観光施設「新湊きっときと市場」では、液状化で水道管が破損したため、飲食店など11店が休業していましたが、水道が復旧したため、海産物などの飲食店1店が営業を再開しました。
店では、地震の前から予約していた団体客だけを受け付けていて、店の人たちは台湾から訪れた約30人のツアー客を笑顔で出迎えました。
そして、席についた1人1人に、近くの漁港で水揚げされたベニズワイガニがまるごと1匹ずつ提供され、台湾の人たちはおいしそうに富山湾の冬の味覚を食べていました。
カニを味わった女性は「富山は大丈夫だと思って訪れました。観光に来ることで少しでも助けになればいいです」と話していました。
施設の運営会社によりますと、コロナ禍前の状態に売り上げが戻っていたところに地震が発生して、かき入れ時の1月に約5000人分の団体予約がキャンセルになり、少なくとも約4000万円の損失が出ているということです。
施設の料理長を務める宮正一さんは「お客様が喜んでいる姿を見るのが一番の励みになります。3月からホタルイカ、4月からはシロエビの漁が解禁になるので、心を込めた料理とサービスを提供できるように準備を進めたい」と話していました。
この観光施設では、3月上旬までに全ての店で営業が再開できるよう復旧作業を進めるということです。