地震で被害の酒造会社 酒の仕込み再開 氷見市

能登半島地震で震度5強を観測した富山県氷見市の酒造会社では地震の被害の後片づけや断水の影響で酒造りができなくなっていましたが、27日から酒の仕込みを再開しました。

氷見市北大町にある「高澤酒造場」では地震の大きな揺れで多数の酒瓶が割れたり、搾りたての酒がタンクからこぼれたりしたほか、酒蔵の土壁がはがれて仕込み中の酒に土ぼこりが入るなどの被害を受けました。
このため後片づけに追われたほか、断水で温度管理に必要な水が使えず、この時期に仕込みを行う大吟醸酒が造れなくなっていました。
その後、酒造組合の仲間の助けも受けて復旧作業を進め、土壁を木の板で覆うなどの応急処置をするとともに、断水も復旧したことから、27日から酒造りを再開しました。
酒蔵では社長で杜氏の高澤龍一さんがタンクの中の蒸したコメにこうじの酵素を含んだ液体をかける「くみかけ」と呼ばれる仕込み作業を行っていました。
高澤さんは「多くの人のおかげでなんとか酒造りを再開させることができて感謝しています。おいしい氷見の食材にあう酒を造り続けられるよう頑張りたい」と話していました。