専門家 先日の本震に近い地震が起きる可能性

今回の地震を分析している専門家はまだ地震がおさまったと考えるのは早計で再度、先日の本震に近い大きさの地震が起きる可能性もあると指摘しています。

地質学が専門で、地震のメカニズムに詳しい、富山大学の竹内章名誉教授は「能登半島でこの規模の地震は1000年や2000年に1度だと思う。これまでエネルギーをため込んでいた断層が150キロほどずれ動いたことから、地震のマグニチュードが非常に大きなものになった。断層の動きが活発になっていて今後2週間ほどの期間は先日の本震に近い大きさの地震が起きる可能性もある」として地震がおさまったと考えるのは早計だと指摘しました。
その上で竹内教授は、今後地震が起きた際の影響について、「雨や雪が降ると地盤や建物の構造がさらに弱くなり、土砂崩れなどの“複合的な災害”につながるおそれもある。液状化が起きた場所は、もともと地盤が弱いため、今後も大地震の際に地中の砂の液状化や地表に吹き出したりする『噴砂』を繰り返す可能性が高い」としました。
さらに、今回、県内では地震の発生から短時間で津波が到達したことについては、「富山湾周辺の海底には活断層が数多くあり、今後も今回のように地震から短時間で津波がやってくる危険がある。今回は内陸に避難しようとする車が渋滞したり、逃げた先の地盤が崩れやすくなっていたりと避難の課題が見えた。今後は訓練を重ねるなどして注意していくことが必要だ」と指摘しました。