地震影響 高岡市の化学工場から塩酸処理水が川に流出

今回の地震の影響で富山県高岡市の化学工場では、塩酸をためているタンクの配管が破損したため、基準濃度を越える塩酸の処理水が近くの小矢部川に流れ出ていたことがわかりました。県などによりますと、これまでに人や魚などへの影響は確認されていないということです。

県などによりますと今月1日、高岡市向野本町にある化学工場、「日本曹達高岡工場」から、基準の酸性濃度を越えた塩酸の処理水が、近くの小矢部川に流れ出ていたということです。
日本曹達によりますと、地震の影響で工場内で塩酸をためているタンクの配管が破損し、排水処理をする配管に塩酸が流れ出たことが原因だということです。
地震のあと、異常を知らせる装置が作動して塩酸の漏えいが分かったということで、酸性濃度を中和するための水酸化ナトリウムを追加で投入したため、高濃度の塩酸は川に流れ出ていないとしています。
その後の復旧作業で、塩酸は今月3日に適切に処理できるようになったということで、会社は流れ出た塩酸の処理水の量や濃度を調べています。
県と、小矢部川を管理する国土交通省によりますと、工場への聞き取りや川の水質調査をした結果、これまでに人や魚などへの影響は確認されていないということです。
日本曹達は「重大な影響が出た場合は速やかに対処していく」とコメントしています。