来年のコメの生産目標↑ 17万2800トン余 

県やJAなどでつくる協議会は来年のコメの生産目標について、今後も堅調な需給が見込まれるとして、ことしより約1600トン多い17万2800トン余りに増やすことを決めました。

県やJAなどでつくる「県農業再生協議会」は、2018年に国によるコメの生産調整、いわゆる「減反政策」が廃止されてから、自主的に生産目標を設定しています。
国は価格安定を図るため毎年、需要予測にあわせて生産量の見通しを示していて、来年は全国で669万トンと、ことしと同じ水準に設定しました。
これを受けて協議会は、来年の主食用のコメの生産目標を、ことしより1632トン多い17万2843トンに決めました。
また生産面積は去年より300ヘクタール多い3万1600ヘクタールとなります。
これは猛暑の影響で作柄が「やや不良」となった一方で、需給は今後も堅調に推移する見込みであることや、近年は生産実績が目標を下回ってきたことから、生産力を維持するため目標を増やしたことが要因です。
県産米の生産目標は、人口減少に加え新型コロナの影響で業務用の需要が低迷したため、5年前に協議会が設定してから減少か維持となってきましたが、増産は今回が初めてだということです。
JA富山中央会の延野源正会長は、「資材価格の高止まりで農業経営に大きな影響を及ぼしている。農業者が希望を持てるよう取り組んでいきたい」とコメントしています。