県が市街地に出没するクマの生息状況の調査検討へ 

新田知事は県内でクマの出没が急増し人的被害が相次いでいることから今後、市街地に出没するクマの生息状況の調査を新たに検討する考えを示しました。

これは30日に開かれた県議会の代表質問で新田知事が明らかにしました。
県内では10月以降のクマの出没情報の件数が去年の同じ時期の約15倍にのぼっているほかことしに入って9人がクマに襲われこのうち1人が死亡するなど人的被害も相次いでいます。
新田知事は、これまで人とクマなど野生生物がすみ分けをするため、里山や山林で下草などを刈り払って見通しをよくする整備を3960ヘクタールで実施したと述べました。
また昨年度からは、クマの通り道になっている河岸段丘などで森林の整備にも取り組んでいるということで、今後3年間でさらに868ヘクタールで整備を進める計画だとしています。
そのうえで新田知事は、国の緊急事業の活用も視野に県として市街地に出没するクマを対象に生息状況の調査の実施を新たに検討する考えを明らかにしました。
新田知事は「人的被害の防止を最優先に、パトロールの強化や捕獲など短期的な対策とともに、環境整備や生息調査など中長期的な対策にも取り組んでいきたい」と述べました。