ツキノワグマ出没警報 クマ冬眠するまで12月いっぱい警戒を

県内でクマによる人への被害が相次ぐ中、県は「ツキノワグマ出没警報」を出して、クマが冬眠するまで、12月いっぱいは警戒するよう呼びかけています。

県によりますと、ことしはブナなどが不作となり、クマが食べ物を求めて市街地などに出没するケースが相次いでいて、10月から22日夕方までの出没情報は412件と、去年の同じ時期の15倍余りに上っています。
また11月16日には、富山市で柿の木を伐採していた男性2人がクマに襲われて大けがをするなど、ことしの人的被害は9人で、このうち70代の女性1人が死亡しました。
こうした事態を受けて、県はことし5回目の「ツキノワグマ出没警報」を出し、クマが頻繁に出没している地域で出没情報がある場合は、不要不急の外出や、柿などクマを引き寄せる誘引物の除去など、屋外の作業は控えてほしいということです。
ただそのほかの場合は、引き続き柿の実の収穫や木の伐採などの対策を進めてほしいとしています。
そして、もしクマに遭遇したら、クマを刺激しないようゆっくり距離をとり、建物や車の中に避難するほか、間にあわない場合は、クマは顔や頭を攻撃することが多いため、両腕で顔や頭を覆うなど被害の軽減に努めるよう呼びかけています。
県は、目撃や痕跡の情報をホームページ上の地図「クマっぷ」で公開していて、クマが冬眠するまで12月いっぱいは警戒してほしいとしています。