砺波市の図書館で利用者にクマ対策で収穫した柿をおすそ分け

県内でクマによる人への被害が相次ぎ、県などがクマを引き寄せないよう柿の収穫などを呼びかけるなか、砺波市の図書館では住民がクマ対策として収穫して持ち込んだ柿の無料配布が行われています。

砺波市の庄川図書館では、これまでに近くの住民2人から、クマ対策として収穫した柿、およそ300個が持ち込まれたことから、利用者に無料で配布しています。
この秋は、クマの市街地などへの出没が相次いでいることから、県などはクマを引き寄せないよう、柿の実の早めの収穫や木の伐採などを呼びかけています。
およそ270個の柿を持ち寄った60代の女性によりますと、庭の柿を例年より早く収穫したものの、自分や近所だけでは食べきれないことから、いつも利用している図書館に届けたということです。
庄川図書館の司書の田嶋綾乃さんは「地域に根ざした図書館として柿を配ることにしました。地域の人が早めに収穫した柿を、ほかの利用者が笑顔で持って帰るのを見るとうれしいです」と話していました。
柿をもらった中学3年の男子生徒は「クマ対策にもなり、地域の柿をもらえるのはいいことだと思います。持ち帰って食べたいです」と話していました。
12日朝、およそ20個の柿を持ち寄ったという80代の男性は「ことしはクマの被害が多く大変な年ですが、受け取った人に喜んでもらえたらと思います」と話していました。