クマ被害対策 新田知事が9日伊藤環境相に財政支援など要望へ

クマによる人への被害が相次ぐ中、新田知事は9日、伊藤環境大臣と面会し、クマの捕獲にあたる県内の自治体への財政支援などについて直接要望することを明らかにしました。

新田知事は8日開いた定例会見のなかで、9日、県議会議長とともに東京・霞ヶ関の環境省を訪れ、伊藤大臣に緊急要望を行うと明らかにしました。
緊急要望では、環境省が北海道と東北3県を対象に実施する方針を示しているクマの捕獲などにあたる自治体への財政支援について、富山県内の自治体も対象に含めるよう求めることにしています。
また、ことし、クマの出没情報の約8割が市街地など本来クマが生息していない地域で報告されていることから国がクマの行動パターンの調査を行うなど来年度以降の被害防止を見据えて対策をとるよう要望する考えを示しました。
新田知事は「国が主導して市街地への出没傾向や行動パターンなどの生態調査を実施するようあわせてお願いしたい」と話していました。
このほか、国の指針をもとに県がクマの捕獲数の上限などを定めている計画について、富山市から見直すよう求められていることに関連して「時間があれば伊藤大臣とも意見交換をしたい」と述べました。
富山県内では10月のクマの出没情報が255件と去年の同じ時期の11倍余りに増えているほか、ことしは7人がクマの被害に遭いこのうち1人が死亡しています。