クマの被害防止へ 福祉作業所が柿の収穫を代行 

富山県滑川市にある障害のある人が通う福祉作業所は、クマが人の住む地域にやってくる原因のひとつとされる住宅の柿の実について、住民に代わって無償で収穫する取り組みを行っています。

この取り組みは富山県滑川市にある福祉作業所「あすなろ倶楽部」が地域住民の高齢化で庭にある柿の実を自分で収穫ができない人が増えていることから5年前から行っています。
31日は作業所に通う4人とスタッフ2人の合わせて6人が、依頼を受けた山あいの住宅を訪れ、庭先にある柿の実をせんてい用のハサミなどを使って丁寧に収穫していました。
住宅の庭にある柿の実などは収穫せず、放置したままにしておくとクマなどの野生動物を引き寄せる原因になるとされていて、市ではクマによる被害を減らすため福祉作業所の取り組みを各町内会を通じて住民に知らせています。
柿の実を収穫してもらった80代の女性は「たくさん柿が実り、クマが来る恐れもあったので代わりに収穫してもらい助かりました」と話していました。
福祉作業所では代行して収穫した柿の実を提供してもらいドライフルーツにして市内のショッピングセンターなどで販売していてます。
福祉作業所の北村憲幸理事長は「地域への貢献と障害のある人の新たな仕事の両方で有効な取り組みだと考えています」と話していました。